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2010年04月20日

天才グティの生きる道

「一番好きなサッカー選手は?」

そう聞かれて10年程前から変わらずに挙げる選手がいる。

「レアル・マドリーのグティ!」

ベッカムがレアルに入団した際に、ジャパンツアーでお茶の間を賑わせるレアル選手団の中で、ベッカム、ラウルと共にチームの広報役として、そのルックスの良さも重なり、日本の女性から「あのベッカムの隣にいるイケメンは誰?」と話題になったのも、このグティ。

この甘いルックスがにわかサッカーファンには支持されるのだが、本当の彼の魅力はルックス以上に世界No1と言われるチーム力やタレント力、そして莫大な移籍金で選手をかき集めるスペインリーグのレアル・マドリーの中で、生え抜き選手(幼少時代からレアル・マドリーの下部組織に所属していた)として、今も尚、チームの主力として残る実力と、ラウルを超えると言われる「天才」所以のサッカーセンスに他ならない。

まずは、下記の動画を観て欲しい!
グティのサッカーセンスが常識外を向いている事が分かるゴールシーンではなく、アシストシーンだ!

「ゴールよりも美しいアシスト」と絶賛された、この試合の場面はグティの天才と言われる一面が見れる。

さて、ここからが本題だが、その天才グティが長年所属しているレアル・マドリーを退団するという情報が流れた。

個人的にはグティがいるからレアルが好きであって、グティがいなくなってしまうと持っているレアルのユニホームの存在意義はなくなり、次にグティが所属するであろうチームに乗り換える準備をしないといけない。

グティは10日に行われたクラシコ(ライバルのバルセロナとの試合)で0-2とライバルに現時点での実力差を見せつけられ、心が折れかけていたチームの後半14分にピッチに立った。

その2分後、レアルが最もその日、ゴールに近づいたスルーパスを通したが、試合後に自身の起用問題などから

「今の時点でマドリーに残る可能性はない。あと1年契約が残っているが、クラブは理解してくれると思っている。自分の選択はここを出ていくこと。今回が最後のクラシコとなるだろう」と突然の退団宣言を行った。

グティには天性の才能(他の選手には見えないパスコースを見抜くビジョンと、それを具現化する技術)が凝縮されている。

そんな選手でさえも、多額の移籍金から旬の選手をかき集めたチームでは控え選手に甘んじる事が少なくない。

試合前には「自分のポジションにはシャビ・アロンソがいるし、セスク、シルバは素晴らしい補強になるだろう。バルセロナから誰かを獲るのならイニエスタを選ぶ」と、ご丁寧に自身の後継者まで指示してくれたグティの真意は、生え抜き選手を無視して外からの補強ばかりに大金を費やし続けるクラブへの皮肉なメッセージだと取られてもおかしくなかった。

グティは切れやすい性格(この性格も個人的には好きな要素)と歯に衣着せぬ物言いが災いし、ラウルを超える才能を持つと言われながらも、指揮官の絶対的な信頼を得ることができない。
1995年12月のデビュー以来、レアル・マドリーのトップチームで15シーズンも生き残ってきたグティだが15年間を通しての平均出場率は46%にも満たない。

退団宣言の翌日にオファーのうわさが浮上したトッテナム、1月に接触があったとされるインテル、ユベントス、ボルトン、ベシクタシュなど、グティをより高く評価してくれるクラブは他に山ほど存在する。

来季で34歳を迎えるグティにとって、ビッグクラブへの移籍のチャンスはそう何度も来ない。

来夏に良いオファーがあれば、移籍するという意思は本心に違いないが、やはり生え抜き選手として愛するレアルに対して、グティは退団発言の最後に、こう付け加えた。

「いずれにせよ、おれは常にマドリディスタであり続ける。年間シートは自分も2人の息子も持っているし、“コラソンシート・ブランコ”(白い魂)は持ち続けるつもりだ。飽きたのはレアル・マドリーではなく、マドリーの町なんでね」

さて、今季残り5試合、希代の天才が見せる“白い魂”を目に焼き付けておきたい。

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