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2010年07月30日

東アジアと音楽

日本の音楽業界について考えてみる。

そもそも音楽なんて贅沢品と考える事も出来る。

お金をかけないとCDは買えないし、レンタルも出来ない。
好きなアーティストのライブにも高いチケット代を支払って観に行かないといけない。

人の生き死にと直結する問題ではない。
だけど、やっぱり音楽があるからこそ、そういった人の生き死にの問題でさえもクリアーしてしまうパワーを持つ事だってあると信じてもいる。

この事実を言葉にすると、凄く性善説の様に聞こえるが、たかが音楽・・されど音楽というのも、これもまた事実だと思っている。

i Podやインターネット、携帯電話などが音楽業界を長年支えていたパッケージ販売という手法に風穴をあけてしまった。

所謂、その時代その時代にあった(売れる音楽)を作って、プロモーションをかけてメディアに露出さえすれば、あとは印税丸儲けという仕組みは見えにくくなってきている。

カラオケで歌われる唄は懐メロになり、流行りの歌は本当に期間限定の流行りの歌になってしまっている。

アーティストの持つ葛藤に「良い歌=売れる歌」という方程式が成り立たない事がある。
それでも、アーティストはそんな方程式を信じて、今日も「良い歌」を作り出そうとしている。

でも、アーティスト自身が「良い歌=支持される歌」という方程式の崩壊に気付き出して信じる力がなくなって来ると、その中から将来生まれたであろう、「良い歌」というのは永遠に生み出される事はなくなってしまう。

自身のバンドが所属するレコード会社の社長が言っている言葉がある。

「今のバンドは属性が2極化している。20代中盤までの若い世代には、本気で音楽で食っていこうという人は本当に少ない。みんな24歳くらいで結婚して、家庭を持って、音楽は趣味程度にとどまる!だから、短期的なバンドしか存在しないし、今のメジャーのレーベルもそれを理解した上でいかに単発で売るかという戦略にシフトしてしまう。
逆に35歳以上の人達のバンド!彼らは未だにしっかりとした戦略も目的もないのに、「夢は武道館」という事を平気で口にする!淡い夢ばかりを見て、辞められないでいる!そのどちらかになっていて、その中間が本当にいない。」

周りを見ても確かに当てはまっている事実に気付く。

2002年当時、日本中で流行りの渦の中にいたインディーズバンドたち。
当時の自分たちは、その中で無我夢中に闇雲に走り続け、そして名だたる有名バンドを見上げて活動していた。
そんな中で急速に活動を辞めて解散したり、活動休止に追い込まれていったバンドは全てが同世代の若いバンドだった。

今、当時のバンドでなおも活動を続けているのは35歳代のバンドばかり。

「あっ!まだこのバンドやってるんだ!いい歳になってもまだパンクしてるんだ!」という会話が聞こえてくる程に、活動を続けているバンドは、もう皆が10年選手になっていた。

30代中盤の人達は・・・夢見がち。
20代中盤の人達は・・・現実的。

そして自分自身が辿り着いた
最初のスタートラインが見えてきた。

「25歳〜29歳までの将来の明確なビジョンと音楽との接し方、距離感。そして夢物語ではない戦略を理解して歩めるアーティストをサポートしよう!」

これが自分のやっているレーベル「supernova Records」の指針になった。

このアーティスト自身が明確なビジョンを持っているという事例は本当に少ない。
(アーティスト)という言葉のニュアンスが邪魔している様に思えて仕方ないが、アーティストは自分の感性の中だけで閉じこもれば良いというイメージがどうしてもある。

戦略やマネジメントは他の誰かがしてよ!という。

それは、本当に信頼出来るブレーンがいるのならば、任せれば良いが・・・そんな人材がいない場合はやはりアーティスト自身が自分で考えて行動しないといけない。

アーティストが時代のニーズを把握して、その中でどの様な活動を行えるのか?
続けていけるのか。
ただの夢物語を追うのではなく、しっかりとしたプロモーション展開などを理解した上で!

そんな事を考えていると、どうしても行き詰まる壁がある。
日本の音楽市場はすでに限界の天井に当たってしまっていること。

今やCDなどのパッケージ流通は無名アーティストだと全国で流通より10枚のオーダーが来れば良しと踏む時代。

無名の場合は100枚売れたら万々歳。
流通に乗せる=タワレコなどの販路に置くというイメージで考えてもらって構わないが、このメリットはCDをそこで売るというのではなく、タワレコなどのウェブサイトに名前が載るという宣伝効果を期待するにとどまる。

実際、アーティストはライブ活動を地道に行い手売りでCDを売り活動費にあてている事実もある。そうすれば、1000枚や3000枚は売れる。

アーティスト自身からも「手売りで3000枚売った!」という話をよく聞くが、結局はそこまでが手売りの限界ラインでもある。

しかし3000枚も手売りで売れてしまうと利益が丸ごとアーティストに入るので、そもそも流通の意味がアーティスト自身も疑問を持つ事にもなる。

森 源太がよく言うのが「オイのCDはタワレコで視聴しても誰も買わんやろ!ライブに来てもらってこそやけんね〜!」

この言葉は今の時代のひとつの答えにもなっている。
ライブこそがまさに命であり、本物かどうかというアーティスト自身の魅力は本気で問われる事になる。

話は少し変わるが、その様な流れから、supernova Recordsとしても注目しているのが「東アジア市場」!

韓国、台湾、香港、マカオ、中国、(北朝鮮)

これらの国々はどれも、文化も人種も何もかもが違う。
その為に戦略も活動そのものの方向性も変わってくるが、この市場をひとまとめに活躍出来るアーティストを育てようと思う。


当然、言葉も違う。その中で日本語だけで押し通しても、そもそものコミュニケーションは伝わらない。
となると、その国々の言葉で唄うという歩み寄る姿勢も必要で、その上でお国柄や文化を理解した接し方も必要になる。

台湾では許される事が韓国では許されないという事は往々にある。

現地では、野外フェスへのブッキング、CDなどのパッケージの現地版リリース(そして日本へ限定で逆輸入)、プロモーションとして言葉の壁を乗り越える様々な施策。

台湾ではCDを買うという文化がある。
野外フェスに出ると、観客は思い出の一部としてCDを買って、アーティストにサインをしてもらう。そして写真をブログに載せて喜ぶ。
韓国ではCDなんて買わない。アーティストにサインをしてもらうのは自分のノート!
ライブは盛り上がるがCDは売れない。

国々で全く文化や生き方が違う事を理解した上で、それに沿った展開を考えていけるアーティストをバックアップしていこうと思う。

この様な東アジア市場は今、日本のメジャー級のアーティストも数多く実は進出を狙っている。
誰もが日本市場の限界を感じている。

日本ではあまり報道されないが、2006年に当時台湾へ進出していた自分のバンドと一緒に氣志團と相川七瀬も同じイベントに出演していた。

氣志團はまた今年も台湾のイベントに出演するらしい。

有名なインディーズバンドも数多く昨年あたりから東アジアに興味を持ち出している。
数多くのレーベルも同じく興味を持っているという話も聞く。

supernova Recordsはそんな東アジア市場にコンタクトを持つネットワークを利用できる数少ないレーベルとして、この強みを生かした上で、日本の音楽市場を活性化させるプロジェクトを始動していこうと思う。


そして、そんなsupernova Recordsに心強い仲間が加わってくれた。

(株)アーチ・コア インコーポレーテッドの代表取締役 CEOの多陀賢二さんと取締役 CBOの藤原聖仁さんがsupernova Recordsの活動に賛同して頂き、一緒にsupernova Recordsを運営する事になった。

こうやって、大好きな人達と大好きな事を仕事として確立していこうと出来る幸せを感じながら、しっかりとした基盤を創り上げていきたいと思う。

さて、そんな感じでオススメのアーティストがいたらご紹介下さいませ。(笑)

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